丹後ちりめんとは
京都丹後地方での
絹織物の歴史は古く
約1300年も前の奈良時代に
丹後の国で織られた絹布が
聖武天皇に献上され
正倉院御物として残されています
現在の丹後ちりめんの始まりは
江戸時代中期の享保5年(1720年)の
ことです
雨が多く湿度が高い
丹後地方の気候風土は
良質の水、適度な湿度をもたらし
乾燥を嫌う絹織物の生産に
とても適しています
丹後の恵まれた環境と
絹を慈しむ人の手が
丹後ちりめんを育んできたのです


丹後ちりめんは
緯糸に強い撚りをかけて織り込んだ
平織の生機(きばた)を
精練することで撚りが戻り縮みます
縮みによりできる細かな凹凸を
「シボ」と言います
このシボにより
しなやかな風合いに優れ
シワになりにくく上品な光沢や
染め上がりの色に深みがでます
そして柔らかで丈夫なため
和装のみではなく
大切な物を運ぶ風呂敷としても
愛用されてきました
丹後ちりめんの素材として
シルク、ポリエステル、
レーヨン
などの様々な種類があります
中でもシルクは
アミノ酸からできているので
人の肌に近い性質をもっています
優しい肌触りがあり
軽くてしなやかで
保湿性・通気性にも優れる
最上質な素材です
